靴修理、カバン修理は、リペアスタイル。名古屋市内は、名古屋駅地下店、名古屋本山店、愛知県岡崎店で靴修理、カバン修理をしています。REPAIR STYLE

素材編 ②ガラスレザー

 

スムースレザー編でスムースレザーを一番よくみる革と称しましたがそれは革製品全般でのこと。

ことビジネスシューズにおいてはとりわけガラスレザーが多いように感じます。

スーツが売っている量販店などではおいてある革靴の7割がガラスレザーなんてことも!

 

では、ガラス革がどんな革でどんな特徴があるかご存知ですか?

 

まず、大きな特徴として革の凹凸がほとんどないつるっとした革である、という点です。

通常、革には大なり小なり毛穴やシボ(革のキメ)、小傷などがあるものですが

ガラス革にはそれがほとんどありません。

これは革を鞣す時にガラス板などに押し付け乾燥させ、平らにやすりがけを行い、

合成樹脂で色をつけ、均一にならしてしているためです。

この工程を経ると革の凹凸がなくなり、光沢のあるつるっとした革になります。

ざっくりいうと革をまるっと樹脂コーティング漬けにした革、ということです。

 

この加工をすると、元々の傷などがすっかりそのままなくなるので

革の質を気にせず量産可能になります。

だから量販店にはガラスレザー靴が多いんですね。

 

樹脂コーティングのおかげで小傷はつきにくく、ちょっとした汚れやなんかは

革に染み込んだりせず、軽く拭き取るだけで元どおりに。

ケアをしていなくても水を弾きやすく、シミが起こりづらいのも特徴です。

光沢を出したような仕上げなので靴磨きをせずともぱっと見綺麗な状態が続きます。

 

ただ、綺麗に見えるからといって全く靴磨きが不要というわけではありません。

樹脂加工のため、曲がりジワが目立ちやすく、屈曲部から革が割れやすい傾向があります。

一回革が割れてしまうと補修できませんのでご注意を!

曲がるところは念入りにホコリや汚れを掻き出し、

油分をしっかり足して磨き上げを行うと革の寿命が伸びます。

元々がつるっとした革なので最初のうちは磨いた時の達成感が薄いかもしれません。

が!後で必ず響いてくるのでたまに磨いてあげてください。

スムース革のツヤや風合いと同じようには行きませんが

ガラス革はガラス革なりに豊かな表情やツヤが出ます。

 

さほど手入れに時間のかかる革ではありませんが、

たまに手入れしておかないと後々補修が難しくなる、というちょっと変わった革です。

ビジネスマンの方が一足は持っているであろうガラスレザー靴。

革を知って付き合い方を考える手助けになればと思います!

 

ちなみに今回は省きましたが、ガラスレザーを独自の加工方法で作り上げ、

素材のいいとこ取りと強化をしている超高級メーカーもあったりするので

気になった方は是非調べて見てくださいね。

 

 

③へ続く→