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素材編 ⑥ブライドルレザー

④コードバン、⑤オイルドレザーときたら避けては通れない

ブライドルレザーについての説明です。

 

ブライドルレザーとは牛革に蜜蝋などのワックスを何ヶ月もかけ

限界まで染み込ませたもののことです。

元々は馬具のために作られた革であるため他の革と比べて水には非常に強く、

よく染み込んだワックスのおかげで堅牢性も非常に高いです。

素材が牛革で水に強いという点はオイルドレザーに似ていますね。

オイルではなくワックスであるところと、それを染み込ませる期間が違うところが

オイルドレザーとの大きな違いです。

皮から革にするのにも途方も無い手間と時間がかかっているのに、

さらに手をかけられている革なので高級革の一種として数えられます。

 

使う前は真っ白く粉を吹いたような状態であるのもこの革の大きな特徴です。

この粉のようなものは染み込まされたワックスが表面に出てきている状況で、

これをブルームと言います。

 

柔らかい布やブラシで拭きあげていただくと粉っぽさが消え、透明感のある美しいツヤが出ます。

放置しておくと粉っぽさが復活することもありますが、基本は拭きあげると無くなるものなので

ブルームのある状態を楽しみたい方はお気をつけください。

(ブルームは服につくと取れづらい傾向にあるのでそれも含めてお気をつけください)

 

拭き上げただけで見違えるようなツヤが出るのですが、

さらにすごいのは長年使い続けたあと!

まるでコードバンであるかのような深いツヤと質感に経年変化してゆきます。

それもそのはずで、ブライドルレザーはワックスを染み込ませる前に、より浸透しやすいよう

銀面(革の表面)を削り取られているため、起毛革に近い状態にされています。

そこから潤沢にワックスを入れ込むのでコードバンのようになるんですね。

 

天然素材として希少なコードバンと惜しみない手間がかかって希少なブライドルレザー。

丁寧に使い込まれているものは見分けがつかないほどで甲乙つけがたい素材です。

 

オイルドレザー、コードバン両方のいいとこ取りをしたような素材、

それがブライドルレザーと言えるのではないでしょうか。

 

革の特性を知ると楽しみ方が増えるのでいろいろ調べてみてくださいね!