革に似せた柄や質感で作られた人工的な素材を合成皮革と言います。
略して合皮と呼ぶことが多いです。
合皮は生地や不織布にナイロン樹脂やポリウレタン樹脂をコーティングして作られます。
大量生産可能で、革のような風合いはありませんが均一な見た目が人気の素材です。
また、雨や汚れに比較的強く、日常のお手入れは乾拭き程度でOKという手軽さも魅力だと思います。
しかし、合皮はその素材の特性上加水分解という経年劣化が必ず起こるものでもあります。
瞬間的な水濡れには決して弱くないのですが、空気中の水分と反応して、時間が経つと
加工してある素材が分解され、変質していってしまうのです。
加水分解が始まってしまうとお手上げで、今の所修理方法はありません。
(パーツを別素材に交換することはできます。)
では、合皮を長持ちさせる秘訣はというと、
①湿度の高いところで管理しないこと
②なるべく使うこと
の2点です!
②のなるべく使うことの補足ですが、使わずにおいておくと、
素材の中に空気中の水分が留まってしまい、加水分解が早まるためです。
どんどん使った方が留まりにくいので合皮の製品は買ったら使い倒しましょう。
最近では合皮専用のケアグッズも販売されています。
全くケアしないよりは多少ましになるので、本当にお気に入りの合皮靴は
ケア用品の購入もご検討いただくと良いのではないでしょうか。
革(本革)と呼ばれるものにももちろんメリット、デメリットはあります。
合皮と比べていただいて、自分の使用シーンにはどちらが適切かお選びくださいね!