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素材編 ⑤オイルドレザー

スムース革と比べて見た目の違いはわかりづらいのですが、革の性質が全然違うので

今回はあえて オイルドレザー についてご説明しようと思います。

 

オイルドレザーとはその名の通り、革にオイルを染み込ませたものです。

これは基本的に後からではなく、鞣す工程で染み込まされます。

オイルがよく染み込んでいるので手触りが柔らかく、しっとりとしています。

落ち着いたツヤで、色合いも深く、経年変化がとても面白い革です。

初めからオイルがたっぷり染み込ませてあるため、

最初のうちはほとんど手入れが必要ありません。

多少の水気はしっかりと弾いてくれるので比較的扱いやすい革と言えます。

 

そんな素敵なオイルドレザーですが、懸念事項もあります。

本来はカラッとした気候の地域でよく使われている加工法の革であるため、

多湿高温な日本の気候だとカビやすい、ということです。

革製品はそもそもカビやすい素材ですが、オイルドレザーは

とりわけブーツに使われていることが多く、しまっておく期間が

一番多湿高温になる夏であるという点で多少不利なところがあります。

オイルがたっぷり含まれている=カビにとっての栄養分も多いというのが理由です。

普段使いでの使用頻度が高い小物やカバンだとそうそう問題ないのですが…。

履かない時期でも定期的に陰干しをしていただくのをオススメします!

オイルがしっかり染み込んでいる状態での色補修は大変難しく、

できない場合もありますのでカビだけはくれぐれもお気をつけください!!

 

それ以外はケアも簡単で(方法は別記事にて)、強くてしなやかで

扱いやすい良い革だと思います!

ちなみにスムース革は使い込んで表面が削れると白っぽい傷になりますが

オイルドレザーは黒っぽいあとになることが多いです。

これを汚れとおっしゃる方も多いのですが、これはこれとして楽しんでいただけたらと思います。